島根・鳥取の旅。ふたりの男に会いに行く - その2。古事記編&足立美術館

2日目5/9(火)。

玉造温泉玉井館一人分づつお釜で炊いたご飯が美味しい心尽くしの朝食をいただき、少し散歩したあとに宿を出ます。今日は1日雨予報。ま、土砂降りにはならなそうなので、鳥取方面へ移動しつつ目ぼしいところを右往左往していきます。

玉造温泉

温泉街の中心を流れる川は宍道湖へ向かってまっすぐに流れています。河原にある足湯は無料。だけど64℃だから気をつけてねw。

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良質な青石(青めのう)が採れるここは勾玉づくり発祥の地。先の尖った大和型じゃなく丸みを帯びた出雲型。折角なのでこちらで石を選んでお守りを作っていいただきました。

そのまま歩いて玉作湯神社
女子のハートをキュンキュンさせちゃうwこと請け合いのイベントが付いている神社でございます。

玉作湯神社

ほとんどの神社でしめ縄とかへの賽銭は禁止されているのかすっかり見かけませんでしたけど、ここは沢山(笑)。

玉作湯神社

お社は出雲大社などと同じ大社造りですが、ここは古事記とは関係なし。いわゆる地元の神社です。
しかし最近は神社仏閣コンサルでもいるのか、単に賽銭集めるだけじゃなく何となくそれっぽい面白いことが体験できるところが増えているように思います。この後行った清巌寺のおしろい地蔵もそのひとつ。

説明がめんどうなのでこの↓動画見てください(笑)

この春やたらと湘南台でも鳴いていた鳥が玉造では輪をかけてうるさいくらいに鳴いていまして、その姿とらえました↓

アオジ

アオジって名前がまた玉造らしい。
予報通り雨が降ってきたのでここで車を出します。ワタクシが密かに結構期待してきた破天荒な神様由来の須我神社

須我神社

スサノオがオロチを退治した後立てたと言われている日本初の宮です。ホントかどうかはさておき日本初ですよ日本初!
で、凄いのはここから2キロほど離れた奥宮。『八雲立つ・・・』ではじまるこれまた日本初の和歌が詠まれた地。

須我神社奥の宮
須我神社奥の宮

しばし山道を歩いた先に現れる禊の場で水をかぶって(かぶらないけど)更に進むとこの佇まい。ん~、素敵です。神聖です。更に進むと大きな岩が現れます。

須我神社奥宮
須我神社奥宮

公式サイトによると

奥宮には、大小三つの巨岩の岩倉があり、その巨岩は須佐之男命(スサノオノミコト)と櫛稲田比売命(クシイナダヒメノミコト)、その御子神である八島野命(ヤシマノミコト)の神霊が鎮まっておられます。

ということです。古代の人達はここで祈りを捧げていたようで、沖縄でいうところの御嶽なのでしょうね。流石に岩に触る気にはなりません。それくらいパワービリビリでした。

気になった棚田で停車。

山王寺の棚田

山王寺の棚田。水不足なのか後継者不足なのか、水を張ってないところが多くて残念。全てに水が入って天気が良ければ中々良いかもしれません。

最初に性別を持った神様がイザナキとイザナミ。(以前の神は性別なし)。で、彼らの子ども達がアマテラス・スサノオ・ツクヨミの三兄弟。・・・ってことに古事記ではなってます。(違ったらゴメンw)

そんな聖なる母のイザナミが亡くなってしまう。愛しさのあまり黄泉の国まで追いかけてきたイザナキ。しかし既に醜い姿になってしまっていたイザナミは見られてしまったことで気が狂れたようになってしまう。逆に追いかけられるイザナキが何とか逃げ延び、黄泉の国との境に大きな岩をおいて封じたのが黄泉津比良坂(よみつひらさか)。

閉ざされたイザナミは怒って、「毎日人を1000人殺してやる」と言い、イザナギは、「それなら毎日1500人の子供が生まれるようにしよう」と返して、黄泉比良坂を後にする。

これはいったい何を説いているのかほとほと理解に苦しむのですが、実際いってみたらゾックゾクするし写真はブレブレだしちょっと苦手な場所でした。すぐ横にあるイザナミを祀っているとする神社もワタクシはパス。ん~、なんだかね。女ってやっぱり怖いww。

予想外に凄かった足立美術館

きっと雨が降っていなかったら立ち寄らなかったであろう美術館。昼食を食べられそうなところがまるで目につかないのも手伝って割りと近いので向かってみました。

安来節演芸館

ちなみにここはかの有名な『安来節』発祥の地。安来節演芸館横のどじょう亭で柳川でも食べたいところでしたけど残念ながら既に営業終了。

仕方ないので美術館内で何か食べようととにかく入館。したらコレが期待を上回る凄さでした!⇒足立美術館

足立美術館
足立美術館

近代日本画の巨匠、横山大観の収蔵日本イチを誇る正真正銘の美術館なのですが、総面積5万坪の庭園をも絵画として見せる創りが圧巻!
ミシュラングリーンガイドジャポン3つ星、ジャーナルオブジャパニーズガーデンで1位などなど、数々の受賞も頷けます。
下の写真、奥に見える滝までも計算され造られた庭なのです。

14、5歳の頃から山陰の雪の中を素足にわらじがけで大八車を引き、まったくの裸一貫から、日本一の大観コレクションを有するまでになった足立全康・・・

平成2年、91歳でなくなった実業家足立全康氏に敬意を。今もこんな夢のある実業家はこの国にいますかねぇ。
では更に写真をどうぞ!

足立美術館
足立美術館
足立美術館
足立美術館

窓枠が額縁なのです。下から2枚めは茶室。とっても素敵なのに貸し切り。純金の茶釜で沸かした抹茶と和菓子を楽しんできました。

正直言って横山大観とか魯山人とか、絵画や陶器の事はサッパリわかりませんが、庭はほんとに凄かった。自然の美に叶う芸術はないと思っていましたが、作り込まれた季節折々の表情を見てみたくなりました。

ひとつ不思議だったのは鳥がいなかった事。蚊よけの高周波みたない鳥よけの音波か何かで寄せ付けないようにしているんでしょうか。
あ、そうそう、空腹に耐えきれずここのレストランでカレーとか食っちゃいました。はは。

で今日のお宿、世界一のラジウム(ラドン)温泉、三朝温泉へ向かうのでありました。

つづく>>>その3