島根・鳥取の旅 - その3。日本一危険な国宝!三徳山三佛寺投入堂に感動
お宿は三朝温泉清流荘。
ご多分に漏れず建物は老朽化が進んでおりますが、一生懸命のサービスと源泉かけ流しの高濃度ラドン温泉が魅力。
ってことで奮発して露天付きの部屋をリザーブ。
いやぁ良いお湯でした。
温泉て柔らかくてトロッとしたお湯が多いように思ってましたが、玉造も三朝もとてもサラッとしたお湯なのが印象的でした。
本格的な湯治のお客さんが多いようで、宿の人ともすっかり顔なじみみたいな人達が多かったです。色んなモノが治っちゃうらしいですゼ。
ちなみに、温泉が効くとか効かないとかの本質はこれです↓
5/10。
川の音と鳥のさえずりで爽やかな雨上がりの朝。ちょっと早起きして朝風呂に入って周辺をお散歩。一晩中聞こえていた小鳥みたいな声の正体。
河鹿蛙。カジカガエルの声ちゃんと聴いたのはじめてかも?ほっぺた膨らましてあんな声が出るなんて不思議です。
河原にスダレ1枚で仕切られた公衆露天風呂があったり、路地に入れば小じんまりした浴場もちょくちょくあります。正真正銘の湯治場なのです。
とはいえ、開けるのちょっと怖いww。
そんなところ指されてもなぁ(笑)。
宿に戻って麦とろの朝ごはんを食べたら、もうひとりの会いたい男の元へ向かいます。待ち合わせ場所は『かにっこ館』!
合流した我々は挨拶もそこそこに早速程近いアソコへ向かいます。
かれこれ3年前、ひょんなことから一緒にネパールへ行ったケイちゃん。南米やらなんやらガシガシ釣り歩くとともに、黄金ナマズを釣って地元じゃすっかり有名人。鳥取のPRも頑張っているようなので応援に駆けつけた次第です。
何屋だかさっぱりわからない感じだけれど実はしっかり芯が通ってる。虚勢を張ったりエエ格好しいもないから皆に応援されてかつ若い子たちの事もちゃんと応援してる。
バスプロでもないのに、あんなメーカーとかこんなメーカーとかのスポンサーがついているなんて俄に信じがたいことを事も無げにやってしまう不思議な男なのであります。
いやーそれにしても鳥取砂丘。良いですっ!
総面積47位、総人口47位の鳥取県にはなんとダムがない!山が健康で保水能力が高いからなのかとにかく水が豊富(島根もね)。至る所に川が流れていて、きれいな砂も供給されているわけです。どんどん砂浜が削られてる湘南界隈とはエライ違い。
砂丘のすぐ横にバスが釣れるらしい池があるので、この旅はじめて(笑)ようやく竿を引っ張り出します。『釣りで復興』とかいってるわりに全然釣りしてないww。
結構な大きさの池。ケイちゃんの人生初バスも、なんと!Nishine Lure works 西根さんの人生初バスもこの池なんだそうです。昨年里帰りした西根さんをケイちゃんがガイドしてデカバス仕留めてたのは記憶に新しい。
リリーパッドにフロッグとかバンクのブッシュや岬にラバージグとかしばらく粘りましたが、釣ったのはケイちゃんでした。さすがっ!
ここで小腹が減ったので、鳥取駅から近いオススメの店、鳥取和牛100%!通称鳥取バーガーのアメリカンバーレストラン、シュビドゥバーさんへ。
パテとバンズはオリジナル。ピクルスもケチャップまでも手作りというこだわり振り。マスターは東京の様々な飲食店で修行してUターン。多分鳥取で唯一シーシャ(水タバコ)も楽しめるお店です。
連休中などはインスタ経由で地方からも食べに来る人が多いそうです。インスタパワー恐るべし。
で、すぐ横がケイちゃん経営のシャアハウスだというので突撃。
現在の住民は2人(もちろんオーナー除く)。水道光熱費やらインターネット回線やら全部込みで5万円。もう一人住めるそうです。いかがですか?ww。
単発の宿泊費は聞いてこなかったけれど、宿帳には口コミだけでたどり着いた錚々たる人達が名を連ねていました。ブログよりSNSより強力なのはやっぱり実際に目の前にいる人の口コミで、それが繋がって広がっていく『古くて新しい』拡散の仕方を、我々も少し見習わなきゃいけません。
さらに、「鳥取で今一番熱い」と評判?の個展へ乱入。
イラストレーターClaraさんの民家アトリエで開催していた『ひょんなことからフィンランド展』。端から端までツッコミどころ満載ww面白すぎるだろっ!
真ん中がClaraさん。鳥取ではかなりの有名人らしい。そりゃ目立つもんね。新聞とかテレビも面白がって取材に来るのだそうです。古民家をアトリエや工房として再利用するのもこの辺りではスタンダードなそうな。循環してますなぁ。あ、ちなみにめっちゃポップなLINEスタンプもあります!
再び釣りに戻ります。バスやらトラウトやら様々な候補があるようですが、ハタ系ワードを連発するワタクシのリクエストで兵庫県よりの海へ連れって行ってくれました。
んが、結構マジメな雨。で、寒いっ!!
おすすめされたワームのリアクション的な釣りで、ちょっとマシなカサゴくんを数匹釣って敢え無く終了。いやしかし、海はめっちゃキレイだし漁港から近い磯でこれだけカサゴが釣れるってのは素晴らしい。シーズン中にも来なくちゃいけません。
ズブ濡れで寒いので取り敢えず一旦宿へ。早めに夕食を頂いちゃいます。本日のお宿は鳥取港目の前、味覚のお宿山田屋さん。
(写真は翌朝のです)
ナイスなロケーションでしょー。ちょうど河口にある港なので、タイミング次第でシーバスなど釣れる模様。夕飯食べたら狙ってみます。
モサエビのお造りやらズワイガニ(紅ズワイじゃないよ!)とか、1人分追加などなど、急なリクエストにも快く応えてくれた山田屋さん。『味覚のお宿』って謳い文句に偽り無し、小さいけれど美味しくて実に気持ちの良いお宿でした。
食後に風呂も入らずシーバス狙いで河を遡りましたが、それっぽいアタリを2度取り逃して門限強制終了。多少の無念さを残して翌日琵琶湖予定のケイちゃんと再会を誓うのでありました。
最終日いざ投入堂へ
朝食前に目の前の漁港で少し竿を振りましたが何もなく朝食時間になりました。今回の釣りはここまで。
で、どうにも野菜不足を感じていた我々は、かにっこ館横の地場産プラザわったいなでビタミンを補給できそうなトマトやらイチゴやらと多少のお土産もゲットして、鳥取唯一の水族館かにっこ館へついに入館w。
小さい施設だけれどもカニの展示は日本イチらしく、特に平家蟹の怖さったらその後夢に出てきたくらいです(笑)。後方の脚が上向いて付いてるんですよ!ギャーーーー。最高値の松葉ガニとか真っ白なキジハタ(アルビノじゃないよ)も見られたり、(ケイちゃんが釣った黄金ナマズもしばらく展示されてたそうです)意外なほど良いですココ。
わったいなで買ったビタミンを気持ち良い場所で補給しようと向かったのが皮剥がされちゃったウサギでお馴染み白兎海岸。
もちろん白兎神社も。
ね、大抵は海から鳥居が続いて本殿は丘の上。出雲大社はやっぱなんか変。
オンナタラシだったオオクニヌシよりもご縁を取り持ったウサギこそが縁結びの神様なのです、たぶん。そんなウサギのところにある小石を鳥居の上に上手く乗せられたら縁が叶うんだそうですよー。しらんけどw
実は計画段階からかなり期待してメインイベントと見込んでいたところは2泊目の三朝温泉から近かったのですが、天気と時間の都合でスルーしてきたので来た道を戻っていきます。
地震の影響で参道が通行止めになっていて諦めかけていたのですが、なんともちょうど良いタイミングで迂回路が整備されたのです。(復興支援絶賛受付中!)
本堂からずっと上にチラッと見えるのは中間地点。向かうのは更に上です。
迂回路だか正しい道だか良くわかりませんが、終始こんな状況です(笑)。
そうです、ここは『日本一危険な参拝』として名高い国宝『三徳山三佛寺投入堂』。そこへ向かうれっきとした参道なのです!不謹慎だけど面白いったら無い!!
靴底のチェックに不合格ならワラジを購入して登るしかありませんが、下手な靴では本当に危ないです。観光リゾート気分でも危ないです。だからこそ面白いのです!
途中にある建物の数々も、何ともまぁこんなところへ建てたものだとと感心せずにはいられない。昔の日本人の遊び心はハンパないです。
清水の舞台なんて目じゃありません(笑)。柵も何も無い。「押すなよっ!わかってるだろうな、押すなよっ!!」ってダチョウ倶楽部みたいにふざけると死んじゃうやつです。
鐘をひとつついて下を通るのが正しいコースです。アドベンチャーww。
登ること50分位で終点投入堂が姿をあらわします。
どんな大きさで何処にあるのかわかりにくいので人をフレームイン。
断崖絶壁のくぼみに法力でもって投げ入れたと言われているのです。誰だか忘れたけど。しかも、今のところ確実にわかっているので12世紀くらいからずっとここにあるようです。いやはやなんとも恐れ入ります。ピラミッド並みの不思議建造物です。
鳥取ではこの山の一体を世界遺産にしたいのだそうです。六根清浄のタスキを掛けて体と心を繋いでいく世界遺産、良いじゃないですか。応援しちゃいますね!
登と下りはところどころコースが分かれていて一方通行。それでも結構ヒヤヒヤズルズル滑るように降りてきて、お腹がすいたけどここで食べないときっと当分何も無い。丹沢界隈だったら登山口の食堂なんて怖くて入れないけれどw、ここ天狗堂さんは凄かった!
お料理大好きそうなお婆ちゃんがひとつひとつ丁寧に手作りしてくれたお料理が並びます。全部美味い!わさび漬けは特に絶品!おみやげも売ってます。三佛寺に行ったら立ち寄らないと損です!
料理が出てきたのがすでに15:00なので、少しだけ急ぎ気味に山陰道をカッ飛ばします。お陰で最後に道の駅に寄れて時間ピッタリにレンタカーを返却。羽田までたった1時間の飛行機に乗り込むのでありました。
裏日本で日本の裏番は見つけられませんでしたけど、色々と不思議なところでした島根・鳥取。「メジャーなところは大体行っちゃたなぁ」なんて人はもちろん、埋蔵金探しみたいな気持ちになりたい方も一度行ってみる事をオススメします。出雲大社と鳥取砂丘だけじゃありませんよ!